クワガタムシ 羽化
以前に紹介した蛹室を作っていた幼虫が羽化しました。
残念ながら恥ずかしがり屋らしくお尻しか観察することが叶いませんでした。
しかし羽化したての収まっていないお尻を見てパッと最初に思いついたことは「クリームぱん」。
和菓子に見えなくもなく美味しそうです。
話は逸れましたが蛹室を作り始めてから羽化までの写真をちょいちょい記録してましたので載せておきますね。
① 蛹室作成(幼虫体重42)
今から2ヶ月前の様子ですね。
菌糸替えと同時に真っ白だった瓶を全てグシャグシャにした後に写真のような空間(蛹室)を瓶底に綺麗に作ってました。
蛹になる最終準備になります。
お腹の中にあるフンをむりゅむりゅむりゅ〜と瓶底の蛹室壁一面を自らのフンを利用し崩壊しないように頑丈な壁を作ります。
蛹室内部を真上から撮影した写真です。
蛹室の大きさは1400cc瓶の底を半分。
高さは4〜5cmほどの空間になってました。
誰からも教わる事なく見事な蛹室を作るその様は職人顔負けです。
瓶底に蛹室を作る理由はなんなのでしょうかね?
私が思いつくのは瓶の壁を利用して蛹室を作る負担を減らすためとか、外の景色や光を確認できるようにとか、単純に瓶が小さくて仕方なくなどなど…
まだまだ未知なる事ばかりです。
②前蛹
①から2.3週間経過した様子です。
蛹室を作成してからサナギになる前の準備段階ですね。
伸縮自在な体をかりんとうのようにピーんと伸ばしており体の中では様々な変化が起こっていますね。
自然界では最も無防備な状態となりますから幼虫にとっては命がけと言えます。
観察したいからと問題の無い蛹室を壊してわざわざ人工蛹室に移すことは控えるべきですね。
③蛹化
②の写真から1週間経過した様子です。
綺麗なべっこう飴色ですね。
これは蛹になりだしたばかりの状態です。
蛹の中では体の組織を幼虫時代とは全く別の構造にする為に大変化が起こっています。
蛹の中身は1度溶かされて幼虫から甲虫へと全く別の生き物になる為の準備が行われています。食糧もマットから樹液へ変わり飛行能力も備わり、体も頑丈な外骨格を形成しているわけです。
体も非常に柔らかな状態ですので、汚れた手で触ったり瓶を落下させたり、揺らしたりすれば羽化不全、最悪は死んでしまいます。
ここまで長い期間育てたのですから羽化するまでは薄暗く、涼しく、静かな場所で管理しましょう。
観察する時は優しく瓶を持ったり、ライトを活用するなど丁寧に扱うことを心がけましょう。
(③から1週間経過)
透明感あった体が白く色付き始めました。
ほぼ液体だった蛹の中では成虫として活動する為の体が形成され出したことが視覚で確認できます。
(③から1ヵ月半経過)
……
写真映りが悪過ぎて変化しているのだか判断が難しいですね。申し訳ありません……
羽化はこの写真から1週間掛かりませんでした。
④羽化ー成虫
不全もない綺麗な成虫です。
ひっくり返っているのは自分のお腹を乾かしているんです。
自分のお腹を乾かす為にわざとひっくり返っているので人間が手を貸す必要は一切ありませんので心配ご無用。
お尻も収まって9cm前後ですね。
ですが掘り出しが早すぎです。
今回は瓶に虫が湧いていたことと、菌糸瓶スペースの清掃に取り掛かる為に止むを得ず掘り出しました。
本来なら完全に外骨格が固まる目安1ヵ月は掘り出さないのが理想です。
くれぐれも早期に掘り出した成虫の扱いには十分に注意して下さればと思います。
今回は前蛹になってから羽化まで1ヵ月半の期間を要しましたが、個体、飼育環境によっては1ヵ月未満、2ヵ月以上だったりと羽化までに必要な時は変わってきます。
大事なのは飼育環境で物音がうるさい場所であったり、直射日光が当たっていたり、室温が高すぎると羽化不全や体力の消耗で羽化する力を使い切ってしまい長い期間大切に育てたのに蛹のまま最後を迎えることなんてないように管理には十分気をつけましょう。
あっそうそう
記事を書きながらガリガリ君を食べていたら数年ぶりに当たりがでました。
嬉しいですが今日はもうクタクタです。