冬眠のまとめ
朝の室温も15℃を下回る日が目立ってきましたので冬眠させる準備でも始めましょうかね。
今年は暖かい日が11月の後半だと言うのに長いこと続いたものです。
毎年11月初旬に越冬セットを組んでいるのですが今年は1か月遅れてしまいました。
外にガレージや地下室があれば気にせず部屋で暖房を使用できるんですけど生憎そのようなものはございません。
ここ数年冬は無暖房生活でクワガタの冬眠を最優先にしていますので自室での冬眠についてはしっかりとアドバイス出来ることと思いますので初めての方も安心してクワガタを冬眠させられるようにお話ししてゆきたいと思います。
【冬を越すクワガタ、冬を越さないクワガタ】
冬を越すクワガタ
オオクワガタ(日本、外国産共に)コクワガタ(日本)ヒラタクワガタ(日本)
冬を越せないクワガタ
オオクワガタ、コクワガタ、ヒラタクワガタを除く全般のクワガタ、外国産クワガタ(※外国産でもオオクワガタに限っては冬を越せます)
そもそも冬眠させる理由というのは長生きさせることを目的としています。
ですが必ずしも冬眠させたからといって長生きすると言うわけではありません。
乾燥状態で飼育、餌が無い状態で数日間放置、夏場30℃〜40℃以上の室内で飼育、クワガタ同士で喧嘩を無理やりさせる、同ケース内の多頭飼育、クワガタを床に落としたり普段からベタベタ触っていたり話すと終わりが見えません。
特に外国のクワガタは30℃を大きく超える事は大変に危険な状態を意味します。
無風のサウナ状態で1か月なんて耐えられません。
その辺りも普段からの飼育で気をつけて下さればと思います。
なぜ長生きするか。
2匹のクワガタがいるとしますね。
1年中活動させているクワガタ
一方は冬場活動を停止させているクワガタ
これだけでも想像できると思いますが、
1年中活動しているクワガタは活動を停止しているクワガタに対して冬場も寿命が減ってゆきますが、一方で冬場の活動を停止しているクワガタは活動を停止することで冬場期間寿命の減りも停止することにあります。
クワガタの活動は4月〜11月中旬。
冬眠期間が11月中旬〜目覚め2月〜4月頃
個体によって活動する時期が早いクワガタもおりますので毎日ケースを確認できれば理想です
もちろん個体差はあるでしょうが一般には冬眠させた方が長生きする傾向にあるようです。
また涼しい部屋での飼育も長生きの秘訣です。
【長生きのまとめ】
冬眠をさせる
温度変化の少ない涼しい部屋で飼育
マットが汚れたら交換すること
クワガタ、ケースに必要以上に触らない
餌が無い状態は避ける
乾燥を避ける
外に持っていかない
水分の多いフルーツを与えない
必ず1ケースに1頭で飼うこと
遊びでクワガタ同士喧嘩やワザと物を挟ませたりしないこと
転倒した時にすぐ起き上がれるように転倒防止対策をすること。
多くの方はご存知かと思いますがクワガタは脚を使ってしっかりと掴まれる環境が無いと脚が弱くなって障害が出たりポロッと脚が落ちてしまうこともあるので材も長生きする上で大切な物なのですよ。
転倒防止材がそれの役割にもなりますのでしっかり入れてあげましょう。
☆★☆冬眠セットの組み方】★☆★
①マットを十分に加水します。
ベチャベチャでなければ大丈夫です。
普段マットを交換した時より気持ち少し多めに霧吹きを多くかけておきましょう。
多く加水しすぎた場合は加水していないマットと混ぜれば問題ありません。
②ケースの3割くらいまでマットを入れて真ん中に少し窪みを作ります。
写真の茶色ゼリー皿(小)をクワガタと例えます。
この窪みにクワガタを置いて転倒防止材などを被せてあげてからマットをゆっくりと少しずつケースの7〜8割の高さまで入れていきます。
これは以前に話した通りに直接クワガタにマットをドサーっと被せると驚いてしまうことにあります。
③マットの表面にも転倒防止材を置きます。
④ビニールを蓋との間に挟む。
ビニールには爪楊枝などで2センチ間隔で穴をあける。
こうする事によってマットの乾燥を防止できます。乾燥具合を見て定期的に霧吹きをかけるように。
冬眠中はケースを触らないことが理想ですので最初にしっかりと加水してビニールを挟んでおけば1月に1度の加水でも十分な状態を冬眠明けまで保つことができます。
⑤冬眠セットを組んだ直後はゼリーも忘れずに入れてあげましょう。
完全に冬眠状態になっていないうちは普段通り活動してしまいますので毎日様子を見てゼリーを食べなくなることを確認できるまではこまめにゼリーを入れてあげましょう。
⑥冬眠しているクワガタのケースは静かな温度変化の少ない押入れなどに移しましょう。
本当はクワガタを冬眠セットに移す様子を実際に撮影したかったのですが昨日の晩にうっかり撮影せずに移してしまって時すでに遅かった訳でありまして、マットのみの写真となってしまいました。
実際にクワガタも写っていたほうが分かりやすかったことと思います。
クワガタを掘り返す事も考えましたが、さすがにそれは可哀想でできませんでした。
本当に申し訳ないです…
☆★☆注意すること★☆★
冬眠させる場合は暖房の影響が少ない部屋での飼育をすること。
そのため自分の部屋で飼育する場合は極度の寒さでも暖房を使用できないこと。
自分の身体を温めるアイテム電気毛布などを用意して寒さ対策を事前に準備すること。
冬眠の準備にクワガタが入る温度が15℃以下。
15℃を下回り始めたら冬眠セットを組みますが15℃前後の温度では普段通り活動してしまうので餌切れには注意が必要です。
餌切れとマットの乾燥に注意が必要ですが特に乾燥には注意すること。
クワガタが乾燥に弱い理由というのは手足の関節には実は水分があるといいます。
乾燥すると関節の水分が減ってしまい、ふ節や脚の機能が衰えたり最悪は手足が落ちてしまうことにあります。
クワガタにとっての水分は人間にとっての血液と同じくらい重要なものでなのです。
好む湿度は50%から80%です。
これがどれくらいかと感覚的に説明するとマットが全体的にしっとりしているくらいです。
幼虫の菌糸もマットと同じくらいの水分で問題無いです。
べっちょりと水分が滴るくらいだと水分が多すぎますので初めのうちは霧吹きで徐々に水分を足してゆけば大丈夫です。
もし水分を足しすぎてしまった場合は水分を足していないマットと混ぜ合わせて丁度よくする方法もあります。
10℃以下で完全に冬眠状態になり完全に動きがなくなったら餌を退かして大丈夫です。
最適温度は5℃前後。
0℃を下回る氷点下は避ける。
冬眠中でも餌をあげる場合は餌の交換頻度は1週間に1回程度で問題ありません。
ゼリーがカビることもありますがそれほど大きな問題では無いでしょう。
頻繁に交換することの方が問題で理由として振動によって冬眠を妨げてしまうことにあります。不必要にケースを触らないことが大切です。
急激な温度変化はNG。
急に低い温度の環境に置くことは避ける。
例えば、屋内から屋外への移動。
正しい方法として少しずつ温度を下げ、慣らしていくことが重要です。
ですので冬眠させる場所で早めに環境に慣らすことが必要です。
反対に急に高い温度の環境に移すことも避けましょう。
冬眠の説明についてはこんなところでしょう。
失敗することはありませんから取り敢えずこんな感じでやってみて下さい。
とにかく大事なことはしっかりとマットを加水して冬眠セットを組んで暫くはゼリー入れてあげること。
可能なら大きめなケースでマットをいっぱいに入れてあげたほうが温度変化も少なくなりますので普段使っているケースより一回り大きくしてあげると安心です。
という訳で冬眠のまとめについて説明させていただきました。
今年も残すところあと僅かです!
健康に気をつけてと言いたいところですが私は年末休みに食べたいものを遠慮せず量も時間も気にせずに食べると決めてますので正月太り待ったなしです。
皆さんも美味しいものをたくさん食べて良い年を迎えましょう!
来年もどうぞよろしくお願い致します。